高麗の里は2025年の冬も雪がほとんど積もらず寒いばかりの日々だった。

久々のひとり暮らしになって最初の冬を越したわけだが、風呂のボイラーの調子がいまひとつで、45℃設定でお湯をはっても人肌より少しだけ温かい程度。さらに困ったことに追い焚きまで不調で湯が熱くなるまで30分はかかる始末。そんな冬が終わろうとしてる。暦は3月だがおとといハラハラと雪が降った。

降ったはいいがまったく積もることなくその後の雨によって溶けてしまった。気温は、夜中から朝にかけてはマイナス6℃まで冷え込みんだ日が何日もあった。

夏から秋にかけての台風もこない、雪は積もらない。10月末まで30℃近い夏日がつづいたと思ったら一気に寒くなる。日本は春夏秋冬の四季があり、それぞれ風情がある景色やイベントがあるからこそ情緒豊かな暮らしができるというものだ。しかし、近年は夏と冬が異様に長く、心地がいい春と秋があっという間に終わってしまう。

気象は人間がコントロールできないことではあるが、やはり雪が積もらないのはつまらない。

埼玉の関東平野ギリギリの、山々が連なる奥秩父とのちょうど境目に位置するのが高麗だ。いわゆるエッヂに我が家はあるから鳥や昆虫類はとても豊かだと思う。だけれども、雪が積もらないというのは本当に残念だしつまらないと思う。

せめて1シーズンに3回は積もってくれたらいいのだが・・

記憶を辿ればたしか2014年の2月中旬に雪がつもり、当時住んでいた群馬の家のガレージの屋根がその重さで潰れてしまい、車の屋根に凹みができてしまったことがあった。ちょうどその時、友人たちが海外へ渡航する日で成田空港まで電車が動かず、車も走らず、相当苦労して大騒ぎしたことを思い出す。

希望を書けば、ひと晩中しんしんと静かに降る雪は、朝起きても降りつづけて50cmほど雪が積もって一面が真っ白になり、交通機関が麻痺。学校も会社も休み。ラジオをつけると雪による混乱を報じるニュース。を見れば雪による混乱と雪だるまの写真。

そんな中、薪ストーブで暖まった部屋で仕事をしたり、疲れたら読書をしたり映画を観たり、トマトとニンニクが香るスープを仕込んだり珈琲を淹れたり・・

それが理想だし、幸福を感じる冬の過ごし方だ。

2030年以降は太陽活動の影響によって地球はしばらく寒冷化するという予測がある。下手するとミニ氷河期に突入するという話もあるから、そうなると高麗にも雪が積もるのだろうか。おそらく寒くはなるが雪はそんなに降らないだろうと予測する。

それなら、この時期は豪雪地帯に短期移住をするという手もあるし、それを実現させたほうが話は簡単だろう。どうせなら源泉掛け流しの温泉が豊富な場所がいい。当然、リモートで出来る仕事をさらに発展させる必要はあるが、雪のためならがんばれるというものだ。

とはいえ、暦は3月のなかば。家の前ではカジカガエルの美しい鳴き声が聴こえてくる季節だ。

気持ちを切り替えて、新しい生命が芽生える春を楽しむとするか。

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