新型コロナウイルス騒動が、まだまだ収束する気配がないこの頃、梅雨に入ったにもかかわらず、雨がほとんど降らず、雨好きとしては何だか物足りないというか、中途半端な天気に少しブルーな僕(@ka_zz)です、ごきげんよう。
そんな先日、都内へ行く用事がありまして(府中市)、西武線の秋津駅からJR新秋津駅で乗り換える途中、久しぶりにCoCo壱番屋でベジカレーを食べました。たくさん種類があるトッピングに目もくれず、いつものようにらっきょうを注文し、福神漬けと一緒にカレーを流し込みながら、ふと、大事なことに気がついたのでした。
「ココイチ、凄いわ!」
何が凄いのかというと、プラントベースなココイチベジカレーってまだまだ需要が少ないのにもかかわらず、全国にある1463店舗すべてでレギュラーメニューとして提供しているのです。
大手飲食チェーンや大手食品企業が、次から次へとプラントベースフードをリリースをしている現在ではありますが、ほとんどの企業が”様子見”をしている状況が続いています。期間限定とか、店舗限定ってやつで、出た!と思ったら、いつの間にか終了・・。
しかし、ココイチは全店舗です。
期間限定ではなく、定番メニューとして。
CoCo壱番屋のココイチベジカレーの歴史を語る。
このブログを開始した2012年・・
ベジタリアンが外でごはんを食べる場合、ヴィーガンレストランとかベジカフェを探すのにもひと苦労で、大都市東京ならいざしらず、地方にでもなると、それはもう宝探しをするような感覚で、その街にたったひとつしかないお店を見つけては、電車を乗り継いで食事にありついたのでした。
ところが、2014年あたりから大手飲食チェーンが試験的にベジフードをリリースし始めたのです。それが今回紹介するCoCo壱番屋、そしてモスバーガーが先陣をきったのでした。
全人口からすれば極々一部の、健康意識が高い人たちに向けて(野菜しか食べない変わり者も含む)植物性のメニューをリリースしたのです。当然、最初は試験販売ですから都内で数店舗レベル。それでも田舎からわざわざ上京して食べにいったわけですから、当時はかなり画期的な出来事でした。
ココイチがベジタリアンカレーを発売したのが2015年の夏のこと。
新宿駅西口にある小さな店舗で最初に食べた時の感動を、今でもリアルに覚えています。
2016年春には、全国112店舗でベジタリアンカレーを展開。
2016年秋になると、販売店舗数が168店舗に増えたのです。
ベジタリアンカレーの販売店舗数が増えるということは、商売として成り立つことを意味しています。当然、メインソースのポークカレーと比較した場合、圧倒的に販売数は少ないであろうベジタリアンカレー。しかし、CoCo壱番屋は、いっさい後退させずに全国展開への道をひた走ったのです。
2018年の後半になると、CoCo壱は大きな勝負にでます。
2018年12月〜2019年2月の期間限定で全店舗(当時1300店舗ほど)で試験導入したのでした。大手飲食チェーンや企業がようやく試験販売をおそるおそる始めようとしていたこの時期、大きく先を走るココイチは十分すぎるほどのテストマーケティングを終えて、全国展開の足掛かりを見出そうとしたのです。
2019年中盤あたりから、代替肉の盛り上がりと並行して、大手コンビニエンスストア、大手スーパーマーケット、大手飲食チェーンがこぞってプラントベース フードをリリースし始めたのです。
しかし、あくまでテスト販売。
SNSでは発売で盛り上がり、いつの間にか販売終了・・の繰り返し。
ココイチのベジカレーや、モスのソイパティのように定番になることなく、次々と姿を消して行くプラントベースフード商品は、数えきれないほどです。
そんな中、まだまだ大きな売り上げにはならないベジカレーを2019年末、全店舗で期間限定ではなくレギュラーメニューにしたCoCo壱番屋の判断は賞賛に値するでしょう。
開拓者精神の塊のような企業姿勢です。
2015年の冬、新宿で仕事を終えた僕は、さっそうと西口のココイチへ行きました。
24時間営業しているその小さなお店のカウンターで、ウキウキしながらベジカレーの出来上がりを待ってた時のこと。スーツを着た飲み会帰りであろう、まだ酔いがさめていないサラリーマン3人組がカウンターに座ったのです。3人組の一人がメニューを見ながら「俺、ベジタリアンカレーにするわ!」というと、他の二人も「じゃ、俺も」と注文したのです。
日本を代表する飲み屋ばかりの大繁華街、深夜11時過ぎに、日頃はベジ飯を食べないだろう人たちが、美味しそうにベジタリアンフードを食べて満足している奇跡を目の当たりにしたのでした。この瞬間、僕(@ka_zz)はココイチが日本の外食産業に革命を起こしていくだろう・・と確信するに至ったのでした。
それから6年後、今でもちゃんと全店舗でベジカレーを提供しているココイチ。
日本のプレンとベースフードの流れを変えた会社として、間違いなく歴史に刻まれるでしょう。
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