2019年に立てた4kgダイエットを夏に達成して、冬にはすっかり元に戻ってしまった僕(@ka__zz)です、ごきげんよう。個人的に静かな、しかし激動だった2019年がもうすぐ終わろうとしています。移りゆく時代の流れのなかで、僕(@ka__zz)たちは、果たしてどんな生き方をしたら、日々幸福だと感じられるのでしょうか?
今回紹介させていただく専修大学のフリーマガジンには・・
「若者に今の日本を見つめ直してもらうために、社会問題や、現象を私たち学生ならではの切り口で伝えることを」をテーマとして、食をメインとした多彩な記事が掲載されました。その中で、ヴィーガンについての考察があります。
ヴィーガン生活を送る人、ヴィーガンなカフェを運営する人、動物福祉について・・などなど、この雑誌を主催する学生さんが、現場までしっかりと取材をした上で書かれています。ヴィーガン代表として、取材を受けたのが8月。およそ90分ほどのインタビューで、今までの経験や考え方を語らせていただきました。僕の話を、大学生の視点でどう捉えたのか?
できあがった雑誌を手にとってみて、いろいろ感じたことがあったので書いてみます。
専修大学の川上ゼミが発行する雑誌SHOWにみる時代の変化。
ロサンゼルスから帰国した8月下旬・・池袋のスターバックスにて専修大学の学生さんたちからヴィーガンについての取材を受けました。2〜3年前では、考えれなかったほど、メディアやSNSでヴィーガンの文字が飛び交うようになりました。
これを時代の変化という言葉で片付けてしまうこともできますが、専修大学の学生さんたちは、ヴィーガンという現象を真剣に捉え、自分たちの視点と思考によって今回の記事を作りあげたのです。出版学・編集学を研究している川上ゼミナールでは、学生が主体となって年に一回、雑誌を発行しています。企画から取材、デザインと編集まで、一連の作業をすべて自分たちでやり遂げるようで、今回で14冊目になるそうです。
専修大学のサイトから、ゼミの内容を引用させていただくと・・
川上ゼミのテーマは、編集学・出版学です。
編集という行為は、現代社会のさまざまな事象や過去に起こったかずかずの事柄を、自らの問題意識に即して再構成し、新たな視点を導入して世の中に提示することです。出版とは、編集行為に基づいた文章や図版を印刷・刊行し、後世に残すことです。どちらも現代社会への深い関心と鋭い洞察を必要とします。そうした能力を、研究発表や具体的な編集作業を通じて獲得することを目標としています。同時に出版編集の実践として、雑誌『SHOW』の編集を行ないます。
実際に編集会議を開き、企画を考え、執筆依頼、インタビュー、原稿執筆、入稿、印刷などの編集作業をし、パソコンソフトのインデザインやイラストレーターの習得も行います。
この雑誌は、朝日・読売などの新聞社、NHKといったメディア関係者にも配布されているようで、学生さんたちの研究の成果でもあり、実力が試されるメディアと言ったところでしょうか。
これが完成したSHOW 14号です。
専修大学のS、どうして・どのようにのHOWを組み合わせが「SHOW」
112ページもある立派な雑誌で、ふつうに本屋に並んでいてもおかしくないくらいの完成度です!
メインの記事となる特集は「食の豊かさ」で、そのほか言葉について、伝統工芸、ライフスタイル、AIなど、現代社会における現象、問題点がさまざまな分野で書かれています。
ヴィーガン的思想と問題点を語らせてもらった僕の記事。
今回、取材をしてくれた森口さんは、ヴィーガンやベジタリアンではなく、ふつうの食事をされている大学生です。そんな森口さんが、2019年1月に書いたこの記事を読んだことがキッカケで、ヴィーガンについて興味を持ち、僕への取材となった経緯があります。
さよならヴィーガン。15年続けたVEGANを辞めた理由を書いてみた。
任天堂Switchの名作ゲーム「ゼルダの伝説・BREATH OF THE WILD」にすっかりハマっている僕(@ka__zz)です、ごきげんよう。 子供の頃から大好きだったゲームの最新作(2017年発売)をようやく購入し、移動の電車でひとりニヤニヤしながらプレイしております。そんな今日この頃、...
書いた当時から、Google検索のヴィーガン単独ワードで、ずっと1ページ目に表示されておりまして、多くの反響をいただいております。
タイトルにあるような僕がヴィーガンを辞めた・・という単純な内容ではなくて、在り方や考え方について語った内容です。面白いのは、ヴィーガン・ベジタリアンの方、肉好きの方のどちらからも、ある一定の支持をいただけたことです。真意を読むことができずに、ヴィーガン批判を批判した記事だと読み違える人も少しですがおりまして、そんな人たちはヴィーガン=正義であると勘違いをしている傾向があるんですよね。
人をジャッジ(さばく)することで自分を保っている人々です。
専修大学の取材では、特に自称ヴィーガンと呼んでいる人たちにわりと多い、ある問題点についても語らせていただきました。それがヴィーガンは”正しい”とすることです。
正義と正義がぶつかり合うと戦争になります。
その構図を、戦争ビジネスで儲ける武器屋や銀行に利用されるわけですから。
世の中を乱している自然環境の破壊、動植物の乱獲、虐待のもとになっているエネルギーもそれと同じです。ヴィーガンというライフスタイルは実際に素晴らしいものなのですが、それを正義として振りかざした時点で、ぶつかり合いが起こります。理由は簡単で、この世界では肉食が日常的であり普通の食事であって、それを正義であると考えている人がいるからです。
近年、世界中で菜食のムーブメントが巻き起こっています。
食だけではなくビジネス界でもキーワードになった年が2019年でした。ほとんどがポジティブなニュースでしたが、ときおりSNSで話題になるヴィーガンの人たちが巻き起こす騒動は、すべて一方的な正義(&ストレス)が原因となっています。
僕がツイッターで一部の偏りすぎたヴィーガンを批判をすると、すごい反響になりまして、あくまで一部なんですけど、特に自称ヴィーガンな人たちは好戦的(暴力的)であることを、多々目撃したこともあります。
その影には、歪んだ現代社会によってもたらされた自己卑下、ストレス、被害者意識にさいなまれている人々の苦痛を感じたわけです。
バランス感覚にすぐれた専修大学のヴィーガンレポート。
Vegan て何?
と題したレポートは、自称はぐれヴィーガンな僕のインタビューから始まります。
なぎ食堂の店主さまのインタビュー、森口さんが実際に足を運んだビーガングルメ祭りの様子、そしてアニマルウェルフェア(動物福祉)畜産代表理事の瀬尾さんのインタビュー、アニマルウェルフェアを実践する牧場磯沼ミルクファーム代表の磯沼さんのインタビューとつづきます。
ヴィーガンを知らない人でも理解できる構成で、食と動物福祉の現場をしっかりと見て感じたうえで記事を執筆しています。ヴィーガンを実践する代表として僕をチョイスしたことが、果たして良かったのかどうか?
そう問われてみると・・・大正解でしょう!(笑)
この雑誌のターゲットは、日頃ヴィーガン生活とは縁の遠い人たちです。
マイノリティに属する菜食者ではなく、ふつうにお肉魚を食べている(統計上)96%の人たちがこの本を読むことを想定しますと、僕の意見は肉食も草食も関係ない立ち位置なので、理解がしやすいと言えるのではないでしょうか。
森口さんの記事は、ヴィーガンを知らない人に、なるべく具体的に特殊な世界観を知ってもらおう・・という配慮が随所になされています。つまり、相互理解をうながすための内容であって、批評するような類ではありません。
そのために、しっかりと現場に足を運んで実際に見て味わって感じているわけです。
事実を淡々と積み重ねているだけで、主観を可能な限り排除している内容に、表現者(僕のこと)の目線で見たときに、なかなか出来ることではないと感心してしまいました。
僕たち人間が今こそ必要なことは、違いをもったお互いを、お互いが理解しあうことです。
それは個人としても、社会の在り方としてもです。
新聞、テレビなどの大手メディアが率先して偏った情報を流し、社会がバランスを崩している現在。そこにあるのは良心ではなく、狭い価値観にもとづいた狭い正義であって、ジャーナリズムは地の底に沈み、政府や資本家が国民をコントロールするための道具に成り下がってしまいました。
本来、自由であるはずのネットメディアやSNSも同様で、右と左、肉と草に分かれて、それぞれの正義という欺瞞を無責任にぶつけあっているのが実情です。
お金と権力に支配されてしまった大人たちが何億円もかけたメディアよりも、学生たちが作った雑誌のほうが公正さと真実に満ちているのでした。
SHOWから読み解く時代のキーワードは多様化と助け合い。
今回の雑誌SHOWは大学2〜3年生が編集しているそうです。
ってことは20〜21才の学生さんたちということになりました、僕たちの世代とはモノの見方も価値観も全然ちがいます。そんな学生さんたちが編集したこの本には、僕が知らなかったことがたくさん掲載されていました。
・ゲノム編集食品(遺伝子組み換えではなく)
・コレクティブハウス(シェアハウスのようでそうではない)
・フードロス削減ショップ(期限切れ食品専門店)
・無料で食事ができる飲食店
・執事喫茶
などなど・・
興味深い内容の記事をたくさん読むことができます。特に、社会問題を解決するための取り組みは、なるほど!と思えるのでした。例えば、世界有数のフードロス(食べることができる食べ物を捨てること)国家である日本が抱える問題は、まちがいなく”貧困”と”孤独”です。
これらの問題は、ますます顕著になっていくと思われますが、コレクティブハウスや期限切れ食品専門店が今度は各地に増えていくことでしょう。助け合いビジネス、孤独解消ビジネスがますます盛んになっていくことでしょう。SHOWの記事によって、多様化していく価値観とライフスタイルを支えるための、スモールビジネスが経済の主流になっていくことを予感させてくれます。
ふとしたことがキッカケで読むことができた専修大学の雑誌。
とても刺激的で知的好奇心を満たしてくれる内容でした。
そして、メディアを作ることの面白さと意義をあらためて実感させてくれました。
そんなわけで、僕(@ka__zz) も学生たちに負けてはいられません。2020年は大人として、今いる環境だからこそ出来ることを探りながら、自身も住んでいる埼玉の田舎とライフスタイルをテーマにした新しいWEBマガジンの企画と運営にチャレンジしてみます!
それでは皆さん、よい一日を!
Have a good day!
and God bless you!!
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