2025年ドラフト会議の結果と西武ライオンズ2026年シーズンの展望。

今年もドラフト会議が終わった。

2024年が史上稀に見る悲惨な貧打によって91敗最下位となったが、今年は新人の渡部聖弥と神助っ人ネビン、西川愛也が一番に固定、滝澤夏央の台頭、平良のクローザーなどによって5位になった。コーチ陣の刷新も良い影響だったと思う。2024年の新人賞投手武内夏暉の不調がなければ4位だったかもしれないし、猛暑ベルーナドームの環境がまともであれば3位にも食い込めたかもしれない。

オフシーズンに突入すると、大エース今井達也と高橋光成がMLBポスティング移籍するとの意思を表明。まだ結論は出ていないが今井くんはMLBから引くて数多だろうし、光成も意地でマイナー契約で移籍することが予想されている。平井、ベッケン、水上、松原、モンテルなどが戦力外となり、ドラフトが終わった後も追加で戦力外通告が発表される可能性もある。去っていく選手のなかでもベッケンはドラフト1位の選手で、おかわり三世として期待もあったがまったくダメだった。同じくドラ1の蛭間くんも伸び悩んでおり、西武のドラフト1位野手は大成しない状況がつづいている。

今年のドラフト1位は明治大学の小島大河選手で、競合が予想されていた。僕が確認したところでは里崎さんが阪神、西スポがソフトバンクも小島くんを1位指名するかもしれないとのことだった。

しかし、結果は公表していた西武のみ!

ハラハラしたのは第一順の選手が発表されるまでで、蓋を開けてみればクジを引くこともなく決まった。競合したのは予想通り創価大の立石選手、まさかのスタンフォード大の佐々木麟太郎選手、健大高崎の石垣元気投手。阪神が立石選手、ソフトバンクが佐々木選手、ロッテが石垣投手を引き当てた。

抽選がなかったこともあり、どこか物足りなさもあった。しかし平和な空気に包まれて小島選手の1位が決まった。西口監督がさっそく明治大学まで行って祝福をした。古賀悠斗がすり足打法にしてからバッティングが見違えるように良くなった。しかし、リード面等捕手としてまだまだ発展途上であるし、二番手保守がベテラン炭谷、三番手以降も1軍レベルではない現状を考えると、最高のドラフト1位だったと思う。2026年は古賀悠斗と小島くんが競争しながら二人がメインで、炭谷、そして後半バッティングで光るものを見せた古市くんの4人体制になりそうだ。

今回のドラフト会議の結果について、西武ライオンズは評価がわりと高いものを目にする。特に、有望な高校生遊撃手を育成も含め指名をしたことが話題になっていた。2025年は5位といっても相変わらずの貧打とここぞというチャンスに打てない打線であることは変わらない。逆転負けも12球団でいちばん多かったようだ。つまり、西武を応援しているファンからすると12球団でもっともストレスが溜まる試合を見ていたことになる。

ひと昔前は、強打者の育成に成功していたが、どの選手も他のチームの主砲になってしまった。

よその球団のファームと化しているのが今の西武ライオンズなので、これもファンにとっては大きな落胆とストレスになっている。おかわり君、栗山巧、源田、外崎が残ったことは大きな希望であるが、今後もメジャー志向が強い平良もいなくなるし、主力が抜けていく不安はずっと付きまとうことになるだろう。

年俸と待遇面、通勤が大変だったり様々な要因が絡んでいると思うが、ベルーナドームの猛暑と猛湿度は来年以降さらに酷くなると予測されているわけだから、西武HD一丸となって対策を講じて欲しいと願うばかりだ。現実的には、後藤オーナーの言動を見る限りは期待は薄いと言わざるを得ない。その分、現場レベルで選手ひとりひとりを大切にして欲しいと思う。

話は逸れたが、本当に素晴らしい選手をドラフトでは獲得する西武ライオンズ。今年の秋からはフィジカル面の強化を西口監督が明言していた。確かにそれは有効だと思う。他球団の選手と比べると、特にライオンズの野手陣はストレートに弱く、打球スピードが遅い。渡部聖弥や愛也はまったく引けを取らないが、伸び悩んでいる長谷川、山村は真に当たれば飛ぶ。しかし、その確率も低い。

せめて0.260は打って欲しいところだが二人に関しては2026年が勝負の年になりそうだ。

あとは、セデーニョ問題。今季はまったくの期待はずれだった。情報を見ると残留の可能性が高いそうなので、もし残るなら1億円以上の高額年俸らしい活躍をしてくれないと困ってしまう。大砲候補である村田玲音、林あたりが来年は化けて欲しいと思うが、今のところはまだ時間がかかりそうな雰囲気だ。

先発投手については、武内夏暉の復活がカギになると思う。2024年の極貧打のなか新人で10勝した、あのピッチングができればいいが2025年は怪我の影響なのか見る影がなかった。秋季キャンプ、自主トレ(ここで怪我しないように)、春季キャンプではしっかり調整をして欲しい。

ローテンションを考えると隅ちゃん、平良、勇太朗はほぼ確定。それに、與座くん、夏暉がなんとか投げられる。あと3人は候補が必要だからそうなると新外国人で先発ピッチャーを1人。今回のドラフトで獲得する中央大学の岩城くん、もうひとりは菅井、羽田(怪我中だが)、篠原からひとりはローテンション入りしてくれないと回らない。投手王国どころかかなり厳しい状況になっているライオンズの投手陣ではあるが、その分若手選手には大きなチャンスとも言える。

そんなわけで、ドラフト会議直後はどの球団のファンも希望にみなぎっていると思うし、阪神とソフトバンクは明日から日本シリーズが始まる。それと海の向こうではワールドシリーズも。2026年春にはWBCも開催されるから野球というのは本当に楽しめるエンターテイメントだと思う。

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