いよいよオープン戦が始まった西武ライオンズの変化と今シーズンの展望。

西武ライオンズファンの2024年はそれはもう厳しい精神修行となった。

歴史的大敗、歴史的弱さ、歴史的貧打..トラウマになるほど弱かった。およそプロ野球とは言えない酷いチーム状態ではあったが、それでもファンは現地で大きな声をあげて応援をしつづけた。しかし、ファンとして大きな屈辱を味わった。

2025年は3月2日から北海道のエスコンフィールドでオープン戦が開幕。二試合とも2:3で負けたが、それまでの練習試合では5連勝をしていたし、8-9日の楽天戦では2連勝をした。練習試合から数えれば7勝3敗でまずまずのスタートであるし、去年とは一概に比較できないが雰囲気はだいぶマシになっている。

一昨年、去年は素人目から見ても、他球団と比べるとライオンズの選手はあきらかに子供に見えた。気持ちが弱く感じた。練習の量も質も劣っているように思えた。チームとしての結束力もなければリーダー的な役割を果たす選手も見当たらない。それ以前に、フロントのやる気がまったく伝わってこないし、勝利への意欲のかけらもないように僕の目には写っていた。

12球団中、もっとも勝利へのこだわりもなければ改善意欲すらもない、そんなふうに思う以外なかった。

フロントの生ぬるさは現場にも伝わり優勝するための補強もないし、球団を手放して他社へ売却したほうがまだマシじゃないのか?と、考えてしまうほど地に堕ちてしまった結果が91敗だ。

GM兼監督代理だった渡辺久信氏が責任をとって辞任。自分に厳しく、誰よりもライオンズを愛し、球団のために心血を注いでがんばってきた功労者ではあるが結果がすべてであるプロの世界だから仕方がない。

改革は他球団で活躍していたコーチ陣を揃えるところから始まった。ヘッドコーチにソフトバンクの鳥越さん、ジャイアンツとベイスターズで活躍した仁志さん、オリックスで活躍した大引さん、ライオンズの古株立花さんと田辺さんなどが、緩み切ったライオンズの若手たちを鍛え直すことになった。

ここで疑問に思うことがあって、2023年に平石ヘッドコーチが就任して間もなく、何かの記事でライオンズの選手たちはとにかく甘い、幼稚だ的な内容を目にしたことがある。その後2年間、平石ヘッドはライオンズの現場にいたわけだが、結局その甘さが解消されることはなかった。渡辺監督代行も松井監督も自分には厳しいが、どうもライオンズという組織のなかでは、それが発揮できなかった。

おそらく、そのような現場の空気なのだと思う。以前、デーブ大久保コーチが起こしたトラブルが原因で、もしかしたらコーチが選手に対して厳しく指導できないルールがある可能性もある。コーチング研修とか先端のコーチ技術を導入はしているが、肝心の「精神」が鍛えられていなかった結果がここ数年なんだと推測する。

とりあえず、2025年のコーチスタッフの布陣はそんな反省からきているものだろう。

春季キャンプでは、しっかり声を出してがむしゃらに練習している様子が伝わってきたし、コーチ陣のインタビューだけでなく選手たちの言葉も緊張感とやる気が伝わってきた。意識が高まってきたのだと思う。とはいえ、すぐにすぐ結果が出るほどプロ野球の世界は甘くはない。

しばらく耐え忍ぶ時期がつづくことは覚悟をしつつ、純粋に野球観戦を楽しんでいこうと思う。

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